2019.10.16
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贈与

贈与税だけじゃない!不動産の贈与でかかる3つの税金

(画像=9dream studio/Shutterstock.com)
(画像=9dream studio/Shutterstock.com)
贈与にかかる税金といえば、ほとんどの人が贈与税を連想するでしょう。しかし、不動産を贈与したときには、そのほかにも税金がかかります。登録免許税と不動産取得税、印紙税です。ただし、売買や相続の場合とは税率や細かいルールが異なります。

登録免許税

土地の売買や贈与、建物の新築をしたときなどは、法務局で登記を行い、名義を変更する必要があります。その際、窓口で納めるのが登録免許税です。基本的に現金で支払いますが、3万円以下であれば収入印紙を使うことができ、オンライン申請の場合は銀行振り込みもできます。

税率は取引内容によって異なり、軽減措置もあります。固定資産課税台帳の価格(固定資産税評価額とほぼ同じ)に対して、以下の税率がかかります。

【土地・建物の贈与】
2.0%

【土地・建物の相続】
0.4%

【土地の購入】
1.5%
(2021年4月1日以降は2%)

【建物の購入】
2.0%
ただし、特定認定長期優良住宅など要件にあてはまる場合は0.1~0.2%。
(2020年3月31日まで)

不動産取得税

不動産取得税は、都道府県に納める税金です。売買や贈与などで不動産を手に入れてから半年くらいすると都道府県税事務所から納税通知書が届き、コンビニエンスストアや金融機関などで支払います。

税率は条例で定められていますが、法律で上限が決まっているため、地域による大きな違いはありません。以下は東京都の税率です。登録免許税と同様に、固定資産課税台帳の価格に対してかかります。

【土地と住宅の購入・贈与】
3.0%

ただし2021年3月31日までに取得した住宅用地は、不動産の価格を2分の1として計算するため、実質的な税率は1.5%です。

【住宅以外の建物の購入・贈与】
4.0%

なお、いくつかの軽減措置があります。代表的なものは耐震基準を満たした中古住宅の場合で、要件に合致していれば不動産価格から一定額を差し引くことができます。控除金額は建築された年によって異なり、1997年以降に建てられた住宅の場合は1,200万円です。

相続の場合、基本的に非課税です。

贈与契約書の印紙税

不動産の贈与契約書にかかる印紙税は200円です。

通常、不動産を売買するときには不動産売買契約書を、ローンを組むときには金銭消費貸借契約書を作成します。印紙税は、これらの契約書に収入印紙を貼り付ける形で支払います。

税額は、契約書に記載されている金額によって決まります。例えば8,000万円の土地を売却する際の売買契約書にかかる印紙税は3万円です(2020年3月31日までの軽減措置で本来は6万円)。

贈与の場合、土地の価格が8,000万円だろうと50億円だろうと印紙税は200円です。不動産贈与契約書は、税法上不動産売買契約書と同じように扱われるため、印紙税を納めなければならない文書にあたります。ただし、贈与はお金のやりとりが発生せず、「金額が記載されていない契約書」として扱われるため、印紙税額は200円なのです。

番外編:場合によっては相続税が課されることも

不動産を贈与するか相続させるかで迷っている人もいるでしょう。上記の税金を一覧表にしました。
 
  登録免許税 不動産取得税 印紙税
  土地 建物 土地 建物(住宅) 契約書1通
相続 0.4% 0.4% 0 0
贈与 2.0% 2.0% 3.0% 4.0%(3.0%) 200円
売買 1.5% 2.0% 3.0% 4.0%(3.0%) 200円
~60万円

このように、贈与では不動産取得にかかる税金が比較的高いです。

注意点を2つ挙げます。

特例の適用などによって贈与税が非課税となった場合でも、不動産取得税や登録免許税はかかります。例えば妻に自宅を贈与し、「夫婦間の居住用不動産の贈与の特例」を受けて贈与税を払わずに済んだとしても、不動産取得税が免除されるわけではありません。これらは別物なのです。

また、贈与した人が3年以内に亡くなると、贈与税は相続税として計算し直されます。贈与に贈与税以外の税金がかかるもう1つのパターンとして理解しておいてください。

税金という名のコストを考慮した相続対策を

贈与でかかる3つの税金、不動産取得税と登録免許税、印紙税。これらは相続における税率を大きく上回ります。相続税対策を行うのであれば、トータルコストを考慮して詳細な計算をするべきです。不動産や税務の専門家の力を借りるといいでしょう。

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