2020.2.12
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贈与

普通の贈与と勘違いしたらペナルティも?条件をつけたら負担付贈与に

(画像=Brian A Jackson/Shutterstock.com)
(画像=Brian A Jackson/Shutterstock.com)
相続対策として生前贈与が有効であることはよく知られていますが、相手に何らかの条件をつけて贈与する「負担付贈与」には注意しなければなりません。なぜなら、相続税や贈与税における取り扱いが通常の贈与とは違うからです。確定申告の金額を誤ると、思わぬところでペナルティを受ける可能性があります。

負担付贈与とは

まず、通常の贈与と負担付贈与の違いを説明します。

通常の贈与では、相手に見返りを求めずに財産を譲り渡します。贈与を受けた方には贈与税が課されますが、1年間にもらったモノの価格から110万円を差し引いて(基礎控除)計算します。その結果がゼロ以下なら税金はかからず、税務署に申告する必要もありません。

例えば、ある年に現金1,000万円の贈与を受けると、1,000万円-110万円=890万円に対して贈与税がかかります。

負担付贈与も贈与の一種ですが、相手に見返りを求める(一定の債務を負担させる)点が通常の贈与と異なります。負担付贈与では、贈与税は見返りの分(負担額)を差し引いて計算します。

例えば、「庭の手入れをしてくれたら現金1,000万円をあげる」と言われて実行し、造成などに100万円かかったとします。この場合、贈与税がかかる部分の計算式は次のとおりです(この年に他の贈与を受けていなかったとします)。

1,000万円-100万円-110万円=790万円

高額の贈与をする際には、贈与契約書を作っておくことが望ましいとされています。贈与税の申告の際、証拠資料となるからです。作成に手間はかかりますが、後から税務署にいわれのない疑いをかけられるよりはいいでしょう。

贈与と負担付贈与の評価額の違い

現金を贈与する場合は、上記の他に大きな差はありません。しかし不動産の場合、もう1つ気を付けなければならない違いがあります。負担付贈与では、不動産が時価で評価されることです。

現金の価値を測るのは簡単です。銀行口座に振り込み、通帳に記載された金額を見れば一目瞭然です。しかし、不動産を売買せずに価値を測る(評価する)方法はいくつかあります。この評価方法の取り扱いが、相続税や贈与税の計算でしばしば問題になります。

通常の贈与において、土地は路線価方式で評価します。路線価は国税庁が定めた単価に土地の面積を掛け、一定のルールにもとづいて調整を加えることで計算します。建物の評価は、固定資産税評価額と同じです。

路線価は実勢価格の約8割、固定資産税評価額は約7割になるように計算されています。つまり、通常1,000万円で売買される土地の評価は、贈与税の計算では800万円程度になるのです。

一方、負担付贈与の場合、土地や家屋は「贈与のときにおける通常の取引価額」で評価されます。通常1,000万円で売買される土地は、贈与税の計算でも1,000万円のままなのです。

間違えると追徴課税もありうる

先ほどの現金の例を、土地に置き換えて贈与税を計算してみます。時価は1,000万円、路線価による評価は800万円とします。

【通常の贈与】
(800万円-110万円)×40%-125万円=151万円

※税率と最後に差し引いている125万円(控除額)は、課税される価格によって異なります。

【負担付贈与】
(1,000万円-100万円-110万円)×40%-125万円=191万円

納税額に40万円もの差が出ました。

負担付贈与とするべきところを、間違えて通常の贈与として路線価で計算してしまうと、本来の納税額よりも40万円少なく申告することになります。すると、過少申告加算税を納めなければならなくなる可能性があります。

税務署の調査が入る前に自分で気づいて修正申告をすれば、過少申告加算税はかかりません。しかし税務調査が入った後だと、修正した金額に対して10%が加算されます。つまり、この場合の過少申告加算税は4万円です。


このように、贈与する相手に何らかの見返りを求める負担付贈与では、不動産の評価を時価で行います。路線価で行う通常の贈与とは違うので、注意が必要です。

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