2018.8.15
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相続

相続では悲しんでばかりもいられない。亡くなったらやるべきこと

(写真=Antonio Guillem/Shutterstock.com)
(写真=Antonio Guillem/Shutterstock.com)
ご家族の誰かが亡くなるというのは、とても悲しいことです。それが予期されていないものであればもちろん、予期されたものであったとしても、悲しいことに変わりはありません。しかし、残された遺族は、その悲しみをお互いに共有しつつ、必要な手続きを行う必要があります。では具体的に、どのような手続きを行えばいいのでしょうか。

実は、家族の方が亡くなった場合にやるべき手続きというのは、非常にたくさんあります。大きく分類すると「葬儀関連の手続き」「相続関連の手続き」「その他の手続き」に分けられますが、それぞれにおいて、数多くの手続きを経なければなりません。そこで、本稿では「相続関連の手続き」「その他の手続き」について詳しく見ていくことにします。

葬儀と並行して行いたい手続き

とくに期日が短い手続きとしては、「年金受給停止の手続き」「介護保険資格喪失届の提出」「住民票の抹消」「世帯主の変更」が挙げられます。これらは“死亡から14日以内”と定められているため、葬儀前や葬儀の手続きと並行して進めていくことが必要です。同時に、遺言書の有無を確認し、公正証書でない場合には検認も受けておくようにしましょう。

ちなみに、国民健康保険の加入者であった場合には、死亡一時金や葬祭費を受給できる場合があります。また、死亡から2年以内であれば、国民年金の死亡一時金を請求できたり、高額療養費の申請をしたり、さらには労災保険の埋葬料請求も可能です。請求漏れが生じないよう、こうした請求が可能かどうかについて、あらかじめチェックしておきましょう。
 

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葬儀後、速やかに行いたい手続き

葬儀が終わったら、「雇用保険受給資格者証の返還」「所得税の精算(納税)」「相続税の納税」「生命保険金の請求」などの手続きを進めていきましょう。「雇用保険受給資格者証の返還」は1ヶ月以内、「所得税の精算(納税)」は4ヶ月以内、「相続税の納税」は10ヶ月以内、「生命保険金の請求」は2年以内となります。葬儀が終わった段階で進めていけば問題ありません。ただし、うっかり忘れてしまうことがないよう、タスク管理を徹底するようにしましょう。

ちなみに、雇用保険受給資格者証の返還は受給先の職業安定所(ハローワーク)です。所得税の精算や相続税の納税は亡くなった方の住所地を管轄する税務署になります。そして、生命保険については契約していた保険会社に対して請求することが必要です。それぞれ、手続きを行う先を間違えないよう、あらかじめ一覧表やメモなどにしてまとめておくと便利でしょう。

その他、各種名義変更等の手続きについて

その他にも、忘れずに行っておきたいのが、各種の名義変更・解約などに関する手続きです。たとえば、不動産や預貯金、株式、自家用車、携帯電話やクレジットカード、公共料金、あるいは運転免許証の返納などに加えて、雇用保険受給資格者証の返還などが挙げられます。これらの手続きに関しても、忘れずに対応するようにしてください。

このように、家族の誰かが亡くなった場合に行うべき手続きは、実に多岐にわたります。すべてを適切に網羅して行っていくためには、事前にどのような手続きが必要なのかをピックアップし、見える化することによって、適宜適切に実行していくしかありません。また、分担できる部分は家族内で分担し、それぞれが滞りなく手続きを進めていくことが求められます。

さらに、全体を通して、受益や損失に関係する手続きに関しては、忘れにくい傾向にあります。なぜなら、残された各人が当事者として利益を得たり、損失を被ったりする可能性があるためです。一方、そうでない手続きに関しては、どうしても後回しにされやすいと認識しておきましょう。そのうえで、それらの手続きに関しては、未然に忘れないよう対策を講じておくようにしてください。
 

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