2019.6.3
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相続

相続で迷惑をかけないために 生前整理のすすめ

(写真=Liderina/Shutterstock.com)
(写真=Liderina/Shutterstock.com)
家族のために資産や価値ある品を残してあげたい、そう思うのが親の心情でしょう。しかし、不要な物であれば、ありがた迷惑になってしまう事もあります。そこで、いざという時に家族が困らないように、生前整理をする人が増えています。断捨離やミニマリズムとは違う、生前整理とは何でしょうか。

生前整理とは何か

生前整理とは、生きているうちに自分の身辺を整理しておくことです。物はもちろんのこと、預貯金や不動産、自家用車などの財産や、ローンなどの借金を把握して財産目録としてまとめておきます。財産を把握することで、生前贈与などの相続対策ができるからです。

生前整理に早すぎるということはありません。ある程度の年齢の人だけでなく、最近では20~30歳代の人でも生前整理をする人が増えているといいます。生前整理には不動産を代表とする資産を正しく評価しどう分けるか、権利関係をどう整理するか、そして決めた内容を遺言書にどう正しく書くかなど専門的な知識が必要なものもあります。相続対策まで考えると、費用はかかりますが弁護士や税理士等に依頼するのも一つです。

いざという時に困らないために、公共料金や家賃、会費などの振込先、クレジットカードや銀行や証券の口座情報、また所有する資産をエンディングノートに記入してみましょう。エンディングノートは書店で買うことができます。元気なうちに記入し遺言書まで用意しておけば、認知症などになった場合でも残される家族に迷惑をかけることなく安心です。
 

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生前整理が必要な理由

生前整理が必要な理由は、本人が亡くなった後、家族に遺品整理で負担をかけないためです。人は事故や病気で突然亡くなることがあります。すると、残された家族は何から手をつけていいか、途方に暮れてしまいます。故人の遺品を整理するのは、情がからむこともあって想像以上にストレスがかかります。

遺品整理業者に依頼する方法もありますが、家全体の整理となると数十万円の費用は覚悟しなければなりません。ですから、不要物はなるべく自分で捨てておくべきです。

また、近年では核家族化が進み、介護福祉施設への入居を希望する人も増えています。施設の部屋のスペースは限られているので、私物をたくさん持ち込むことができません。したがって、入居を申し込む前に生前整理する必要があります。

断捨離やミニマリズムとの違いは?

生前整理と似た言葉に、「断捨離」や「ミニマリズム」があります。これらと生前整理は、根本的に意味が違います。断捨離やミニマリズムは物の整理に限定された言葉ですが、生前整理は物に限らず、資産や借金、諸権利、遺言状の作成を含む「人生の整理」と言えるものです。最近では「終活」という言葉のほうがしっくりくるかもしれません。

物を持たない生活をするミニマリストとは違うので、すべての物を捨てる必要はありません。相続で迷惑をかけないために、「太り過ぎた」身辺をスリムにしておくと考えればわかりやすいでしょう。

生前整理して家族が必要なものを贈与する

家族に迷惑をかけないための生前整理のポイントをまとめておきましょう。

・物は本当に必要な最低限の量に絞り込む。
・財産と借金がどれだけあるか、バランスシートを作成する。
・財産分与を明確にするため、遺言書を残しておく。
・葬式の内容など、財産分与以外の希望があれば、エンディングノートに記しておく。

また、細かいことですが、遺影の写真をあらかじめ選んでおくことも大切です。

「亡くなった後のことを考えるのは縁起が悪い」という日本人特有の考え方があります。しかし、ここで見たように、家族に迷惑をかけない、自分に悔いを残さないためにも、生前整理は避けて通れない「人生の棚卸し」なのです。

生前整理をして、家族が必要な物を贈与する。もしくは相続の準備をする。これが家族に対する一番の思いやりではないでしょうか。
 

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