2019.6.6
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相続

相続トラブルは起こらない、だから相続対策はしていない が8割

(写真=Freedomz/Shutterstock.com)
(写真=Freedomz/Shutterstock.com)
実際、相続に対して備えている人は多くありません。
私ども(住宅・不動産コンサルティングのハイアス・アンド・カンパニー株式会社)が2014年に行った相続に関するアンケート調査結果(※)を見ると、
「これで大丈夫なのだろうか?」と心配になるほど世間の相続に対する意識の低さが浮き彫りになっていました。

(以下、2014年「相続に関する意識調査」より)

Q1 相続する資産に対する考え方は?(被相続人:相続財産を渡す側)

 ・出来る限り配偶者には残したい 47.9%

 ・出来る限り子供には残したい 31.8%

 ・出来る限り自分で使い切りたい 9.9%

 ・誰ということではないが残したい 7.0%

Q2 Q1の回答の理由は?

 ・自分の資産は自分(および配偶者)で使いたいから 40.4%

 ・相続争いの原因を作りたくないから 30.5%

 ・相続人に世話になった(なっている)代償だから 19.1%

まず、被相続人を対象に、相続する資産に対する考えを聞いた(Q1)ところ、「出来る限り配偶者には残したい」(47.9%)が最も割合が高く、次いで「出来る限り子どもには残したい」(31.8%)、「出来る限り自分で使い切りたい」(9.9%)という結果となりました。

その回答理由(Q2)で最も割合が高かったのは、「自分の資産は自分(および配偶者)で使いたいから」が40.4%ですが、次に多かった回答は、「相続争いの原因を作りたくないから」(30.5%)でした。相続人である子供たちのことを考えた時、「資産はトラブルになる、だからトラブルの種になるようなものは残したくない。」という考えが強いようです。

Q3 相続に際し、揉め事は起こると思いますか?

 ・起こらないと思う 34.4%

 ・おそらく起こらないと思う 48.1%

 ・おそらく起こると思う 13.3%

 ・起こると思う 4.2%

相続に際し、揉め事は起こらないと思うかどうかを聞いたところ、「起こらないと思う(34.4%)」「おそらく起こらないと思う(48.1%)」を合わせて約8割強の人たちが相続トラブルについて楽観的です。

Q4 何か相続対策はしていますか?

 ・何もしていない 81.0%

 ・生命保険への加入 7.5%

 ・遺言書 7.3%

 ・生前贈与 3.1%

Q5 相続対策をしていない理由は何ですか?(Q4で「何もしていない」と回答した方)

 ・対策するほどの資産がないから 52.3%

 ・時期尚早だと思うから 36.4%

 ・対策の取り方がわからないから 10.0%

相続対策について聞いたところなんと、「何もしていない」が81.0%と圧倒的です。
相続対策を何もしていない理由は、「対策するほどの資産が無いから」が52.3%と半数以上となりました。
資産が多くないから相続対策はしていない、という方たちが多いのです。

このアンケート結果をまとめますと、相続に対する世間一般の意識は以下のようになります。
 
  • 「自分たちの財産は自分たちで使いきるつもり。」
  • 「なぜなら相続トラブルを避けたいから。」
  • 「でも、財産が少ないから相続争いは起きないと思っている。」
  • 「だから特段の相続対策はしていない。」

この意識レベルの低さはとても心配になります。
そもそも相続はいつ発生するかわかりません。
「お父さんが急に倒れた」、「思いもよらぬ事故にあった」など、いつか来ると思いながらも不意に発生するのが相続です。亡くなるまでに財産を使い切りたいと思っていても必ずいくばくかの現金資産や自宅などの不動産資産は残るものです。

「まったく準備をしていないところに財産が残った状態で相続が発生する。」

これが相続トラブルのはじまりなのです。

※「相続意識調査概要」
1) 調査名:「相続に関する意識調査」
2) 調査方法:ハイアス・アンド・カンパニー株式会社の運営サイト上でのアンケートにて選択式にて回答を得た。
3) 調査期間:2014年2月8日~2月16日
4) 有効回答数:2,058名(被相続人n=546、相続人n=1512)
(被相続人:20代1.3%、30代3.3%、40代11.4%、50代28.6%、60代以上55.5%)
(相続人:20代6.9%、30代19.2%、40代31.3%、50代30.3%、60代以上12.2%)
 

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