2019.6.17
/
相続

相続する資産の価値を把握する ~最近の地価動向は?

(写真=Francesco Scatena/Shutterstock.com)
(写真=Francesco Scatena/Shutterstock.com)
不動産の相続が発生する際、資産にどれくらいの価値があるのかを把握することは非常に重要で、皆様の関心度も高いかと思います。
今回は国土交通省が公表している「主要都市の高度利用地地価動向報告~地価LOOKレポート~」を見ることで最近の地価動向を探ってみたいと思います。

地価は主要都市で上昇が続いている

この調査は、地域別では東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区の計100地区、
用途別では住宅系地区(高層住宅等により高度利用されている32区)と商業系地区(店舗、事務所等が高度に集積している68区)の地価動向について、
不動産鑑定士が行う不動産鑑定評価に準じた方法による地価動向把握、各地区での不動産関連企業や金融機関等の地元不動産関係者へのヒアリング結果を国土交通省がまとめ四半期ごとに公表しているものです。

「平成29年第3四半期(H29.7.1~H29.10.1)レポート」全体の集計によると、100のうち上昇が86区(前回86)、横ばいが14区(前回14)、
下落が0地区(前回0)で上昇地区が全体の約9割(前回も約9割)となったと報告されています。さらに上昇している86区のうち0%~3%の上昇が76区。
3%~6%の上昇が10区とあり高度利用地、すなわち三大都市圏や主要地方都市の中心部の地価は概ね上昇傾向にあるということが示されています。

過去を追ってみると、平成23年頃までは「マイナスを示す地点」の数が最多(特にマイナス0%~3%の地点)で「横ばい地点」の数と合わせて調査地点のおおよそ9割が横ばいから下落傾向を見せていました、
この傾向が平成24年あたりから変わり、「横ばい地点」の数が最多となり、平成25年以降は概ね今回のように「上昇を示す地点」の数が最多となるようになっています。
 

>>【無料eBook】これだけは知っておきたい 相続のキホン


用途別に見ると、住宅地32地区だけに絞っても最新の結果は3%~6%の上昇が1地区、0%~3%の上昇が21区、横ばいが10区となっていて、用途別でもほぼ横ばいから上昇という結果になっています。

このレポートの目的として国土交通省の解説には「地価の先行的な動き」を捉えることを挙げていますが、全国の主要都市都市部での地価の動きが平成25年頃から以降ずっと、
しかも住宅地でも商業地でも同様に上昇傾向が続いているという結果に対して、皆さんはどのように思ったでしょうか?あなたが相続する・相続した・将来相続するであろう不動産にもあてはまりますでしょうか?

実際は個人の感覚との乖離・地点による違いがある場合も

調査ヒアリング結果などからまとめられたコメントでは、インバウンド需要の増大や旺盛なオフィス需要による空室の低下などから活発な不動産投資が続いている結果としています。
しかし、こうした状況はそのような需要がある地域(この調査で言えば都市部)における傾向であり、一般の感覚とは少し乖離しているかもしれません。

実は、この他に国土交通省による調査として、土地・建物の取引を対象としたアンケート調査の結果から得られた回答を集計した数値も開示されています。
もちろん同じ地点での集計ではないこと、さらに調査方法が違うことを踏まえなくてはなりませんが、この取引価格の推移を見ると少し傾向が違って見える地点も出てくるようです。
また、これ以外にも取引価格や公示価格を集計して見やすくまとめた民間企業が運営するサイトも多数あります。

相続に関わらず資産価値の把握は重要

何れにしても、資産の価値を日常的に把握するための情報源はネット時代に入った今や実に多様になってきています。
相続を見据えた上でも、あるいは相続を抜きにしても自分の不動産資産の市場価値、あるいは価値のトレンドをチェックする習慣を備えておくことは大切なことです。ぜひ一度ご覧になって見てください。
 

>>【無料eBook】これだけは知っておきたい 相続のキホン

【オススメ記事】
民法改正で遺言執行者の権限が明確化される
民法改正で不当な財産処分ができなくなる
相続の面倒は銀行にお任せ!遺言信託とは
民法改正で相続の効力等に関する見直しが行われる
準確定申告が必要な人・不要な人

NEXT 【相続事例】相続後の手続きを知らなかったA様
PREV 不動産事業者がこれまで相続の相談相手となれなかった理由

関連記事