2020.2.26
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相続

誰が対象?相続税が割り増しになる「二割加算」とは

(画像=beeboys/Shutterstock.com)
(画像=beeboys/Shutterstock.com)
相続で受け取った財産に課税される相続税は、「誰が」納めるかによって税額が変わることをご存知でしょうか。今回は、相続財産を受け取る前に知っておきたい相続税の二割加算制度について解説します。

相続・遺贈で割増し納税になる「二割加算」

相続や遺贈を受けることは、いいことばかりではありません。相続した、または遺贈を受けた金額に応じた相続税を払わなくてはなりません。中でも注意したいのが「二割加算」です。二割加算とは、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫(直系血族)を含む)及び配偶者以外の人財産を受け取った場合、納付すべき相続税が本来の納付額の1.2倍になることを言います。

二割加算制度がある理由は主に以下の2点です。
  • 相続人以外が財産を取得するのは、偶然性が高い
  • 取得する人によっては相続税逃れになりかねない
被相続人と生活していた人と、たまたま財産をもらった人とでは財産の重さが違います。前者は財産がなければ生活できない場合もありますが、後者にとって財産は宝くじに当選するようなものです。また、孫に承継させるなど世代飛ばしの遺贈を行った場合、1回相続税を免れることになります。このような税の不公平感をなくすため、二割加算制度が設けられているのです。

「納税額が増えるとしても、もらった遺産で払えばいいのでは?」という人もいるかもしれません。しかし、受け取った財産が不動産のように現預金ではなく、且つ相続税評価額が高い場合であっても、二割加算でさらに高額になった納税資金を自分で準備しなくてはならないのです。つまり、財産を受け取ることになったら手放しで喜ぶのではなく、「自分が支払う税金はどうなるか」まで意識しておいた方がよいでしょう。
 

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二割加算の対象者

では、どのような人が相続税の二割加算の対象になるのかを見てみましょう。

「配偶者及び一親等の親族」以外が対象

相続税の二割加算の対象となるのは、次に掲げる人以外です。
  • 被相続人の配偶者(法律婚のみ)
  • 被相続人の一親等の血族(子(※)、父母)
※養子を含む

上記以外の人は、相続や遺贈で財産を受け取った場合、本来の相続税額の二割増しの金額を納めなくてはなりません。例えば、次のような人は二割加算の対象となります。
  • 被相続人の内縁の妻(事実婚含む)
  • 被相続人の孫、祖父母、兄弟姉妹、甥姪
  • 被相続人の配偶者の連れ子で養子縁組をしていない人

孫養子も二割加算対象だが代襲相続は例外

では、孫をあえて養子縁組にして子に位置付けたいわゆる「孫養子」の場合、二割加算の取り扱いはどうなるのでしょうか。この孫養子については、二割加算の対象となります。なぜかというと、孫養子を実子と同じ扱いにしてしまうと、先述した「世代飛ばし」による課税逃れを許してしまう可能性があるからです。

ただし、同じ孫養子であっても、被相続人の子が相続開始時にすでに亡くなっている場合、この孫養子については、「亡くなった子の相続人に地位を代襲する」代襲相続人として扱われるため、二割加算の対象からは外れます。子が相続欠格や相続廃除により相続権を失った場合も同様です。

相続時精算課税制度の適用を受けた養子は要注意

二割加算の制度は相続時精算課税制度により生前贈与を受けた財産も対象となります(暦年課税制度の適用を受ける生前贈与財産は対象外)。相続時精算課税制度は、父母か祖父母からの子・孫への贈与のみが対象となるため、親子間の贈与はそもそも二割加算を考慮しなくてもよさそうに見えます。 しかし、子が養子である場合には注意が必要です。養子縁組をしている間、養子は実子と同様の扱いですが、養子縁組を離縁する場合もあるからです。離縁したら他の受遺者と同様、二割加算の対象者となります。

養子縁組をしている間に被相続人から相続時精算課税制度による生前贈与で資産を受け取り、養子縁組を離縁した後、被相続人の死亡により生命保険金を受け取ったケースがあります。このときの相続税は養子縁組をしている間については二割加算の対象から外す計算を行います。このほかにも、実際の計算は複雑になるため注意が必要です。 今回ご紹介した養子縁組の有無の他、二割加算の対象になるかどうかの区別が難しい場合には、税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。
 

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