2020.9.16
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相続

相続税対策として考える戸建賃貸の魅力と注意点

(画像=oka/stock.adobe.com)
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「区分所有」「一棟物」「駐車場」など収益不動産にもさまざまなタイプがありますが「戸建賃貸」もその一つです。具体的に、戸建賃貸にはどのような魅力があるのでしょうか。そこで本記事では戸建賃貸の魅力を収益物件および相続税対策といった視点から考察していきます。

収益物件としての戸建賃貸の魅力

不動産オーナーから見た戸建賃貸の魅力として、まず「競争力の高さ」が挙げられます。賃貸物件の多くはマンションやアパートなどの集合住宅で戸建住宅の供給は少ない傾向です。しかし賃貸住まいを希望する人のなかにも戸建に住みたい人は一定数います。例えばファミリー層やペットを飼っている人などです。

集合住宅では、「子どもが走りまわるたびに注意しなければならない」「ペットを飼うことができない」など隣接する住戸に気を使わなければなりません。しかし、戸建てであれば、そういったストレスが減少する可能性が高まります。物件によっては庭があり、ちょっとした家庭菜園を楽しめる場合もあるでしょう。賃貸でも持ち家のような感覚で住める戸建賃貸は、上記のようなニーズを持つ層に一定の人気があるのです。

また、一棟物の物件や区分所有マンションなどと比べ、戸建賃貸は利回りが高い傾向にあります。さらにファミリーが住むことが多いので比較的入居期間が長かったり、いざとなったら自分で住んだりできることも不動産オーナーにとってはメリットでといえるでしょう。
 

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相続税対策としての戸建賃貸のメリットと特徴

相続を想定したときの戸建賃貸のメリットと特徴についても確認しておきましょう。

現金と比較して相続税評価額が低い

戸建賃貸に限ったことではありませんが、そもそも土地や建物などの不動産は現預金や株などと比べて相続税評価額が低くなります。例えば土地は路線価で計算すると時価(市場での売買価格)の約8割の評価です。建物は固定資産税評価額がそのまま相続税評価額となり時価の4割前後となることが多いといえます。

貸家は評価額が3割下がる

貸家は、自宅用の建物に比べて相続税評価額が低くなります。なぜなら借りている人の権利である「借家権割合」を差し引いて評価されるからです。例えば2018年度の東京都における「借家権割合」は3割となっています。貸地も同様に「借地権割合」を差し引いて評価されるのが一般的です。借地権割合も地域によって異なりますが、例えば借地権割合が7割の土地なら評価額は3割減となります。

また所有している土地にアパートなどを建てた「貸家建付地」の場合は、借地権割合や借家権割合をかけ合わせて以下のように算出することが可能です。
  • 貸家建付地の価額=自用地としての価額-自用地としての価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合
例えば自用地(誰にも貸していない土地)としての評価額が4,000万円、借地権割合30%、借家権割合70%、賃貸割合100%の土地ならば以下のように算出します。
  • 4,000万円-4,000万円×30%×70%×100%=3,160万円
このケースにおける4,000万円の貸家建付地の評価は3,160万円となります。

小規模宅地等の特例も使える

土地の相続には「小規模宅地等の特例」を利用することも可能です。200平方メートル以下で貸付用にしている土地は、上記特例が適用され評価額が50%に減額されます。

空室の場合はメリットとなる「評価額の割引」が適用されないため要注意

戸建賃貸が空室になってしまっている場合、貸地や貸家による相続税評価額の割引は適用となりません。あくまでも借りている人がいる場合に適用されるものなので注意が必要です。相続税対策として戸建賃貸を取得したものの実際の相続時に借り手がいない状態になっていると、相続税の節税効果が受けられないことになります。

また、そもそも空室の状態では家賃収入が発生しません。家賃収入の有無にかかわらず管理費や修繕費はかかってくるためキャッシュフローがマイナスの資産となってしまいます。賃貸経営は、相続税対策に限らず、建てて終わりではなく、その後の運用もふまえたうえで、最終的な損得までよく考えるようにしましょう。
 

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