2020.11.21
/
相続

敷地内に社やお地蔵様がある土地の相続税評価額は?

(画像=scott-mirror/stock.adobe.com)
(画像=scott-mirror/stock.adobe.com)
敷地の一角に、小さな社(やしろ)や祠(ほこら)、お地蔵様がある土地があります。社やお地蔵様がある土地を所有している場合、その土地の相続税評価額にはどのような影響があるのでしょうか。今回は、このような「庭内神し(ていないしんし)」がある土地の相続税評価について解説します。

社やお地蔵様などは「庭内神し」と呼ばれている

相続税法では、被相続人が所有していた財産のうち一定の財産は「非課税財産」となり、相続税が課税されません。代表的なものとして生命保険の「死亡保険金」や、在職中に亡くなった場合の「死亡退職金」があり、それぞれ「500万円×法定相続人の数」が非課税枠となっています。

非課税財産となるものには「墓所、霊びょうおよび祭具並びにこれらに準ずるもの」も含まれ、墓地・墓石なども相続税の課税対象外です。「これらに準ずるもの」とは、庭内神し・神棚・神体・神具・仏壇・位牌・仏像・仏具・古墳など、信仰や礼拝のために使われるものを指しますが、骨とう品や投資対象として所有していたものは相続税の課税対象になります。

「庭内神し」とは、「屋敷内にある神の社や祠などといったご神体を祀り日常礼拝の用に供しているものをいい、ご神体とは不動尊、地蔵尊、道祖神、庚申塔、稲荷などで特定の者又は地域住民などの信仰の対象とされているもの」を指します。社・祠・お地蔵様はこれに含まれ、非課税財産として扱われます。
 

>>相続の専門家に無料相談する

敷地に庭内神しがあると評価額が減る?

では、庭内神しがある敷地はどのように評価するのでしょうか。以前は「庭内神しそのもの」と「その敷地」は別のものとして扱われ、敷地は非課税ではありませんでした。しかし、2012年の東京地方裁判所の判例で敷地部分についても「これらに準ずるもの」に当たるとされ、所有している土地のうち庭内神しの敷地部分の面積を除いて、相続財産として評価することができるようになりました。
 

>>相続の専門家に無料相談する

減額できる場合の3つの要件

ただし、庭内神しの敷地部分のすべてが非課税財産となるわけではありません。以下の3つの要件を踏まえて、「その設備と社会通念上一体の物として日常礼拝の対象とされているといってよい程度に密接不可分の関係にある相当範囲の敷地や附属設備」が、非課税財産に該当するとしています。

1.「庭内神し」の設備とその敷地、附属設備との位置関係やその設備の敷地への定着性その他それらの現況等といった外形
簡単に移動できる場合、必ずその場所になくてはならない理由がない場合など、その土地に根付いていないものは非課税財産として認められない可能性があります。

2.その設備及びその附属設備等の建立の経緯・目的
古くから信仰の対象としてその土地に存在している不動尊などやその敷地は非課税財産となりますが、単に節税目的で建立した地蔵尊などは非課税財産とはならず、その敷地についても課税対象となる可能性が高いです。

3. 現在の礼拝の態様等も踏まえた上でのその設備及び附属設備等の機能
広く日常的に信仰や礼拝の対象となっていて、庭内神しとその敷地が一体のものとして認識できるものなどが該当し、非課税財産となる可能性が高くなります。

このような要件をもとに、その土地を非課税財産とするかどうかが判断されますが、当然ながら庭内神しが土地の評価額を下げる目的で建立されていた場合やその敷地を非課税財産とした場合は否認される可能性が極めて高いです。非課税財産に該当するかどうか判断に迷った場合は、専門家に相談するべきでしょう。
 

>>相続の専門家に相談する

ご依頼の不動産を無料で査定
3分で依頼完了!
査定金額と活用アドバイスをメールでご送付。
※しつこい営業電話はいたしません。
 

【オススメ記事】
相続税0円のはずなのに…申告書未提出で課税される2つのポイント
相続対策は二次相続まで考慮して対策を
10年以内に複数相続が発生したなら活用したい「相次相続控除」とは?
葬儀費用で相続税を節税できる? 葬儀費用に含まれるものとは
相続税で土地や建物はどう評価する?
なぜ、多額の財産がなくても相続税対策をするべきなのか?

この記事をシェア

相続MEMOをフォロー

相続のプロに聞く

NEXT 道路より高い・低い位置にある土地の相続税評価額は減額される?
PREV 相続問題になる「デジタル遺産」、何に気をつけるべき?