2020.1.27
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不動産

憧れの別荘につきまとう税金上のデメリット

(画像=Markus J/Shutterstock.com)
(画像=Markus J/Shutterstock.com)
バブル経済がはじけて久しい令和の今でも、別荘を持つことに憧れる人は少なくありません。しかし、いざ所有してみると「思ったほど良くない」どころか「持たないほうが良かった」と感じるケースも多いようです。

別荘は憧れだけど、デメリットが多い

お金持ちの証のように見える別荘ですが、メリット・デメリットで考えるとデメリットも多いのが実態です。

まず、そもそも別荘は休暇のときしか使わないため、居住用や事業用の建物よりも傷みやすい傾向があります。別荘を購入した後、「仕事が忙しくなった」「転勤になった」など、当初想定していなかった事情で通わなくなると、建物の老朽化が一気に進みます。

また、たまにしか使わないにもかかわらず、固定資産税や住民税均等割、修繕費などがかかります。マンションの区分所有形態の別荘でも、共益費や管理費などのコストがかかります。

以上は実用面でのデメリットです。仮にこの2つのデメリットがなかったとしても、別荘という形態であるがゆえに、以下でお伝えする3つの税金上のデメリットは避けられません。
 

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所得税上のデメリット 

まず、所得税上のデメリットです。所得税法では居住用の不動産を売却した場合、所有期間に関係なく、売却益から3,000万円を控除することができます。これを「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」と言います。

不動産オーナーとしては非常に有利な制度ですが、この制度の適用対象となる不動産は、あくまでも自宅のみです。趣味や娯楽を目的とした別荘は対象外なのです。

なお、この制度の適用を受けるためだけに別荘に入居したり、自宅を建て替える間別荘に仮住まいしたりしても適用を受けることはできません。

この他、住宅借入金等特別控除(いわゆる「住宅ローン控除」)や、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」など、自宅を対象とした所得税法上の節税策は別荘には使えません。

相続税上のデメリット (小規模宅地等の特例が使えない)

次に、相続税上のデメリットです。相続税法には、居住用や事業用、不動産賃貸などに用いられている宅地については「小規模宅地等の特例」があります。特例が適用されれば、居住用と事業用の評価額は80%減、貸付用は50%減となります。(宅地等の相続開始の直前における利用区分と特例の該当要件によって限度面積が設定されています)

しかし、この特例はあくまでも被相続人の死後、生活や事業の継続に不可欠な土地を引き継ぐ相続人たちが、相続税によって過度な負担を強いられることなく、安心して生活を送れるようにするためのものです。「ぜいたく品」と見なされる別荘には、小規模宅地等の特例は適用されません。

贈与税上のデメリット(贈与税の配偶者控除の特例が使えない)

最後に、贈与税上のデメリットです。婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、自宅の土地建物や自宅を購入するための資金の贈与が行われた場合は、暦年贈与課税制度の基礎控除額110万円に加え、最高2,000万円までについて贈与税が非課税になります。

一生に一度しか受けられないメリットですが、これも対象は居住用財産です。趣味や娯楽を目的とした別荘が夫婦間で贈与された場合は、贈与税が課されます。

別荘は寝かせず、運用して節税につなげよう

この他、固定資産税についても「毎週末居住するために郊外に買った家」「遠距離通勤の負担を減らすために職場近くに借りた平日の住まい」のようなセカンドハウス的な別荘でない限り、自宅のほうが優遇されます。別荘は魅力的ですが、実際は浪費の多い存在と言えるでしょう。 このような実態を考えると、別荘はただ所有するだけでなく、民泊や不動産賃貸という形で活用し、少しでも収益や節税につなげていく視点も重要になります。
 

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